エイプリル・イン・パリカテゴリ:
音楽
カウント・ベイシーといえば、ジャズ・ビッグバンドの代名詞。スイング時代には、ベニー・グッドマンやグレン・ミラーといったオーケストラが大変な人気を誇った。しかし、それらは白人による白人のためのダンスミュージックという要素が強く、ジャジーなサウンド、編曲・アンサンブルもいかしていて、その一方でアドリブも満喫できるビッグバンドというとベイシー楽団をおいてほかにない。 現在も盛んなアマチュアビッグバンド界でも、ベイシー楽団はお手本となっている。何度かあるベイシー楽団全盛期のうち、本盤録音時期はまさに絶頂期だ。タイトル曲や『コーナー・ポケット』『シャイニー・ストッキングス』は、ベイシー楽団の代表作であるばかりか、ジャズ・ビッグバンドの名曲である。取っつきやすく奥が深くて、多くのアマチュアバンドが演奏している。 ハイライトは『エイプリル・イン・パリ』の、「One More Time!」で再び始まるところ。「お決まり」ではあるものの、これは水戸黄門に印籠が出る瞬間の恍惚感が味わえる。(高木宏真)